神様のいる場所
今日わが家の本棚からご紹介するのは、
『図書館の神様』(著者/瀬尾 まいこ 株式会社筑摩書房)
初めて読んだとき、瀬尾さんの文章のするりとした読みやすさに「なにも起きなかったけど、なんか感動した」というペラペラの感想を抱いたわたしでしたが、久しぶりに読んでみたら、オーマイゴットッ(゚д゚)!
えええっ、めちゃくちゃいろんなことが起きてるっ!
大学卒業後に海の近くの高校の国語の講師になった「清(きよ)」さんが主人公。
ものすごく、ただひたすら真っすぐに生きていた清さん。まわりにも厳しく、自分にはもっともっと厳しく。その生き方が運命を思いがけない方向へ・・・
正しければそれがイコール正義なのか、ひとそれぞれに正解があるからなあ、って答えのない問題をうだうだ考えました。
あのときに戻れたら、あのときああしてれば、って思わずにはいられない。
もう戻れないあのとき。後悔がいったりきたり。
しんどい思いを抱えながら、でも毎日はやってきて生きていかなければならないから。ちゃんと前をむけるかどうかもわからないけど。
思いがけず文芸部の顧問になった清さん。部員は三年の垣内くんただひとり。
運動部でも活躍しそうな「健康そう」な垣内くんをいぶかりながらも、その文学に対するこれまた真っすぐな思いに、少しずつ身体ごとそちらに向いていく。
過去の思いと、いまの思い。
海のみえる図書室で繰り広げられる、清さんと垣内くんの会話にぷぷぷっとなりながら、静かに共感します。
ふたりが身体全体で全力疾走してからジュースを飲むところが好きです。学校で飲むジュースって、いつもより美味しく感じるんですよね。
読み終わると、『図書館の神様』というタイトルがほんとうにすとんと、胸におちます。
なにこの図書館っ‼めっちゃカッコイイじゃんっっ\(◎o◎)/!
こんな夢みたいな空間で一日中ゆっくり読書したいなあ。そんな時間の使い方ってほんとうに贅沢。いつかやろう、うん。
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