ナガサキアゲハとの出会い
色々な進歩や革新で置き去りにしてきたものって意外とあるのかもしれないー
ふとそんなことを思いました。
活字離れの現代。コロナ禍も相まってデジタルツールが生活の中心になりつつあります。仕事でパソコンに向かい、空いた時間にはスマホを確認etc...リモートでのやり取りなども増えて、目に頼ることが多いために目の疲れを感じている人も多いのだそうです。
一方で注目されているのが耳。“聴く”読書ツールが人気を高めているのだとか。
もはや活字どころか「文字」離れですね(^^;)
でもこのことで思うのは、効率の良さや便利さによって置き去りにされてきたものの中に私たち自身が本来もっているものも案外多いのではないかということ。
奇しくも、このコロナ禍によって気づかされる場面もあって、なんともなんとも・・・(^^;)
ナガサキアゲハという蝶
中学生の長男が学校帰りに見つけたと連れてきたのが、ナガサキアゲハでした。
「羽が傷ついて飛べないみたい。何か栄養になるものをあげられないかな」
“ナガサキ”というくらいなので、暖かい地方の蝶?
調べてみると、日本での分布は元々は近畿以南。次第に範囲を広げて、2009年の時点で東北でも確認されているようです。
成虫はツツジやランタナ、ハイビスカスなどの赤い花の蜜を好んで吸うのだとわかりました。
ツツジって5月頃でしょ?
ハイビスカスは暖かい方の花では?
ランタナ???(# ゚Д゚)
お手上げです。
それでも長男は、庭に咲いている花の中から赤色に近い花を探してきたのだと、ナデシコを傍に入れてあげたのでした。
5分、10分おきに見ては「吸ってるのかなぁ?これじゃダメかなぁ?」と心配する長男。
街路樹の低い位置に動けずにいたということで、すでに花の近くに寄る力も無くしていたのかもしれません。
翌朝、動かなくなっていました。
自分の心が動かされること
年頃らしくツンケンしていることも多い長男ですが、目の前の命にとても心が動かされたようでした。
文章で読んで、頭で理解する、整理するのではなく、自然と「弱って大変なんだな。何なら食べられるかな」と想像し、なんとかしてあげたいと試行錯誤する。
日頃、動画やゲームに熱中している中では見られない光景に、これは実はとても大切なことなんだよな、と改めて考えさせられたのでした。
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