諏訪地方でおでかけ 歴史散歩♪ その3
夕方から風が強く、屋外では音をたてて吹いています。気象庁の予報では、今夜の長野県内は夜遅く雨とのこと。朝、庭の草花をしっかり白く染めている霜を考えると、朝の移動はあと5分、10分早めに―という時季がやってきているようです。
茅野市神長官守矢史料館
先日の歴史散歩。尖石縄文考古館に続いて向かったのは、同じく茅野市の神長官守矢史料館です。
古代から明治初期にかけて、諏訪上社の神長官を勤めた守矢家に伝わる貴重な史料を収蔵しています。諏訪の歴史、特に信仰にかかわる古の諏訪を語る史料は、長野県宝に指定されているものも多く、一度は子どもたちを連れていきたいと考えていた史料館です。
諏訪信仰の歴史を調べると、歴史の古さとある時代に起こったのであろう融合、そんな複雑さがいっそう奥深い神秘を感じさせます。
諏訪大社は、上社(前宮・本宮)と下社(春宮・秋宮)からなる旧官幣大社です。信濃国一之宮としても知られ、国内にあるもっとも古い神社の一つとされています。
もともとは「上諏訪神社」「下諏訪神社」という別々の神社であったことが公式HPで紹介されていますが、なるほどどことなく気色が違うことも感じます。
さて、その上社前宮の近くにあるのが、今回訪れた「神長官守矢史料館」です。
建物の設計は藤森照信氏。史料館の奥へ進むと、氏による茶室「高過庵」「空飛ぶ泥舟」があり、こうした建築に関心がある方も多く訪れるそうです。
史料館に入るとすぐに目に入るのが、鹿や猪、兎などの剥製で復元された神事「御頭祭」の状況。江戸時代中期に、菅江真澄が書き留めたスケッチをもとに再現してあります。
「鹿の首75頭」と聞くのですが、猪もあります。尋ねてみたところ、記述では鹿となっているものの猪も供物となる場面があったため、ここでは展示に入っているという理解に至りました。
尖石縄文考古館で見た土器の取っ手にも猪をモチーフにしたものがあったので、人々の生を支える山々の生き物たちは、神聖で特別な存在だったのだね、と子どもたちと話したところです。
内部の展示室には、「上社古図写」や武田信玄と守矢家に関わる古文書などが展示されています。
開館時間は午前9時から午後4時半。休館日は、毎週月曜日と年末年始(12月29日~1月3日)、国民の祝日の翌日。ただし、この日が月曜日にあたる場合は、その翌日も休館。
入館料
個人:大人100円 高校生70円 小中学生50円
団体(20名以上):大人70円 高校生50円 小中学生30円
となっています。
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