相続土地国庫帰属制度
相続した土地を国が引き取ってくれるという制度が来年4月27日からスタートします。
僕の持論ですが、そもそも土地は国家の所有物であり、我々は固定資産税とか都市計画税という名目で土地使用料を国家に支払っているという考え方です。
相続という所有者が変わるタイミングで土地の名義を変える時に「相続税」という
「名義書換え料」を支払っている様にも思います。
さて、本題に戻ります。
相続した土地を利用する予定がない人、自分では土地の管理が出来ない人、業者に管理委託すると費用負担が重いと感じる人・・・様々な理由により、土地を手放してしまいたいと考える人からの相談が増えています。
管理されない土地が増え続ける事で、「所有者不明土地」が街中に増え続ける事になるのです。
これらを予防するため、相続又は遺贈(遺言によって特定の相続人に財産の一部又は全部を譲ること)によって土地の所有権を取得した相続人が、一定の要件を満たした場合に、土地を国に帰属させることを可能とする制度が
「相続土地国庫帰属制度」
です。
手続きに関することや、引き取ってもらえない土地の例など、とても分かり易い動画が法務省から公表されています。下のページで動画をご覧ください。
価値観の変化
「土地神話」と言われた平成の初期までは、「借金してでも土地は買っとけ!」という風潮が一般的でした。
実際、平成バブルの絶頂期には、山手線の内側の地下でアメリカ本土が全部買える!とまで言われるほどに日本の地価は高騰していました。
「ジャパンアズナンバーワン」と言われていたのもこの頃の事だったと記憶しています。
その後、「失われた20年」といわれたニッポン経済の低迷期が続きました。
2012年のアベノミクスを転機として成長路線に復帰したと言われていますが、果たしてどうなんでしょうね。
バブル後やリーマンショック後など、就職氷河期に翻弄された若者は将来の日本に対して夢や希望を描き辛くなったのかもしれません。
苦労してマイホームを持ったり、相続に際して土地を所有したいと強く思う人達が減ってきているように感じます。資産に執着するよりも自分の人生を満喫する事に重点を置くのであれば、所有よりも使用の方へ価値観がシフトしていくのも無理からぬ事ですが・・・
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